悲しみの色


これはある絵描きの物語

静かな町の隅で夢を描く

だけどもう誰かのために

描くのはやめようと呟いた


花を生けた花瓶が倒れて

こぼれ落ちるしずくを数えてた


悲しみの色はいつの日も

キレイで心の奥まで染み込んだ

その悲しみすら

描かずにいられなかった


沈んだ夕日が連れてきた夜の中に

微かに聞こえた星たちの囁き


誰のために描いているのか

誰に見せたくて描いているのか

答えなんてわかりきってたのに

気付かないふりなんてして


絵描きはペンを握り黙ったまま

また滲んだ夜の空に星を探した


悲しみの色はいつの日も

キレイで心の奥まで染み込んだ

その悲しみすら

描かずにいられなかった

うた、詩

yuuhiのポエムなど

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