思い通りに生きたいだなんて
僕は笑ってしまった
僕は自由を知らないから
そんなものは必要ない
だけど君は知ってしまったから
外を見てはため息をつく
ここは安全だし
すごく可愛がってもらってる
それなのに君は
この部屋を出る計画を立てていた
しばらくして
車とぶつかって君は眠ったままになった
一度だけ君が
帰ってきたことがあったね
『みんな元気か』って
それだけ聞いてまた行ってしまった
僕は自由が怖くなり
高いところで丸まった
『自由なんてほしくない』
窓を叩く音がして
僕は小さな隙間から外を見た
『おかえり』
君によく似た子猫がいたよ
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