机の上に咲いた花
君がくれた花だった
あたしはその一輪の花を
ずっと眺めてる
昨日
子供の頃に買った
小さなガラスの花瓶に
キレイな水を
いっぱい注いであげた
花瓶の底に入れたビー玉が
陽の光に照らされて
キラキラ輝いている
君があたしにくれたんだ
君がいなかったら
きっと今頃
何もできない娘になってた
君が残してくれたものは
あたしがただ大袈裟に
思っているだけ
なのかもしれない
だけどあたしは
忘れることはないだろう
君があたしにくれた
何気ない言葉
そのひとつひとつから
君のやさしさが伝わった
まわりから見れば
それはあまりにも
子供っぽく馬鹿げたこと
だったのかもしれない
君としか笑えない話や
情けなくて誰にも言えない話
君となら飾らず
自分らしくいることができた
友達、恋人、家族…
そのどれにも当てはまらない
だけど
とても大切な存在だった
君がいなくなった後
あたしはしばらく
何もできなかった
君と笑い合った分だけ泣いた
君はあたしに
とても似ていたんだ
だから君が頑張っていると
あたしも頑張れた
だけどね
それは恋とは違った
それよりももっと
深いところにあるもの…
君にあげたかったものは
もう二度と
渡すことはないだろう
もう二度と話すことも…
花はいつかは散ってしまう
君がくれた花も
だけど
あたしは忘れない
時が過ぎ
何もかもが
変わってしまっても
君のことは
決して忘れない
君と
君と過ごした時と
君がくれたやさしさを
ありがとう
同じ時代に生まれて
こんなにたくさんの人の中で
君に出逢えてよかった
この花が散る前に
あたしはまた歩き出そう
もうひとりで歩いて行ける
今日もどこかで
頑張ってる君に
恥じないように
あたしも毎日を
精一杯生きてるよ
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